« すごい迫力でした | トップページ | 廃止法案提出を要請しました »

「地域ケア体制整備構想」へのパブリックコメントを提出しました

山梨県の「地域ケア体制整備構想」(素案)に対するパブリックコメント(意見)を提出しました。

以下、文章を紹介します。

療養病床の削減について

 「山梨県地域ケア体制整備構想」(素案)について、県民の願う療養環境や介護環境を整備するための改善を求めます。「山梨県医療費適正化計画」(素案)が、平成24年度までに療養病床を737床削減し、1278床にするとしていることについて、反対します。

山梨県が平成19年3月に実施した「山梨県県民保健医療意識調査」(県内在住の20歳以上の男女4500人を対象、有効回収率62.6%)では、「医療施策全体に関し、特に要望したいもの」(複数回答)との設問に対し、「高齢者が長期に療養できる病床を確保してほしい」との回答が43.2%で2番目に多いという結果が出ました。

「山梨県地域ケア体制整備計画」(素案)は、療養病床を削減し、「老人保健施設」や「有料老人ホーム」へと転換するとしています。しかし、療養病床をより医療・看護体制の薄い有料老人ホームなどへと転換することは、「意識調査」に示された県民の願いとは逆の方向です。しかも転換先の約4割は「その他」とされ、内容が明らかになっていません。これが「在宅」を意味するならば、特別養護老人ホームの入所待機者が約5000人にのぼるなか、新たな介護難民を生みだすことになります。

「山梨県地域ケア体制整備計画」(素案)では、在宅介護や在宅療養が強調されています。しかしすべての家庭や地域に、高齢者の介護や療養を支える力があるでしょうか。

日本大学人口研究所の試算によると、介護される世代に対する、介護の担い手となる層の割合は、2005年から2022年までの18年間、日本が世界192カ国中の最低になり、2050年までは世界最低水準が続くとのことです。若い人の都市部への流出や高齢化が進んでいる山梨県はこの試算を、重く受け止めるべきではないでしょうか。

また、有料老人ホームへの入所には重い経済的な負担が伴います。お金がなくて施設に入れないという事態は起こしてはなりません。

山梨県におかれましては、在宅介護への支援のみならず、特別養護老人ホームの新設、有料老人ホームへの入所を希望する低所得者への助成などにも力を入れていただきたいと思います。

同時に国に対し、ヨーロッパ諸国並みに医療や社会保障に税金を使うことを求めていただきたいと思います。社会保障給付費の国内総生産に占める割合(2000年)は日本では15.1%です。これは公的な医療保険制度が未整備のアメリカと同水準であり、ヨーロッパ諸国の3分の2、北欧諸国の2分の1程度です。

 最後に、「医療費適正化」は、社会保障への負担を減らしたいという大企業・財界の要求にこたえたものであることを付け加えます。一連の医療改革法が国会で成立した2006年6月の約1年前の05年5月、日本経済団体連合会は「医療制度のあり方について~制度存続のための公的給付費の効率化・重点化」という提言のなかで、療養病床・一般病床の削減割合などについて目標を設定し、実現することを求めています。いま、多くの県民は貧困や不況に苦しんでいます。しかし一握りの大企業は、バブルの頃よりも経常利益を増やす一方で、法人税減税の恩恵を受けています。大企業・財界の要求にこたえて医療費の適正化=削減を図るのではなく、大企業・財界に対し、利益や財力に見合った負担を求めてこそ、持続可能な社会保障制度や、安心して暮らせる地域をつくることができると考えます。

以上

|

« すごい迫力でした | トップページ | 廃止法案提出を要請しました »

山梨県社保協」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「地域ケア体制整備構想」へのパブリックコメントを提出しました:

« すごい迫力でした | トップページ | 廃止法案提出を要請しました »